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zoom RSS 伝説のケーキ対決

<<   作成日時 : 2007/01/29 05:02   >>

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 大概の事の始まりというのは小さすぎて気付かれないし、どこまでも因果関係をさかのぼろうと思えばできる。
 ま、そんな妄言が本当か嘘かはおいといて、今回の愉快でちょっと美味しい騒動のきっかけを一般的にコレというのならば、この一言だろう。

 「そーいやあたし、ケーキ食べたいわ」
 その時、でかあさはお昼ご飯に好物のブリの照り焼き定食を食している真っ最中だった。
 食堂のテレビでは「ニャアニャアどうでしょう?」というローカル番組が流れている。

 「しかもこう、手作りケーキが良いわね」
 ま、要は何の脈絡も無く、自分がケーキを食べたくなった。

 「あ、あとお祭りもしたいわね・・・」
 馬鹿は思いつきだけで行動する。後先考える頭はあるのだが、やりたいと思ったら屁理屈こねてもやる。駄目な大人の典型だった。

 そして、それだけで動き出したのだ。
 フィーブル国挙げての一大イベント、『伝説のケーキ対決』が・・・

『伝説のケーキ対決』


 「レッディース&ジェントルマーン!!お待たせいたしました!!
 これより第一回!伝説のケーキ作り対決を始めたいと思います!!」

 ぉおおおおお、という声が上がる。

 「司会はアタクシ、でかあさです!そして、特別審査員は・・・」
 今日のでかあさ(男)の格好はお祭りverなのか、いつもより更に酷い。
 スクール水着+エプロン姿で腰をくねらせている。

 「フィーブル藩王でぇぇええっす!!」
 椅子から立ちあがりにこやかに手をふるフィーブル藩王。
 その容姿と物腰で大の人気者である。女性のキャーという黄色い声援が飛んでくる。
 場所はフィーブル国で一番大きい街道だった。お祭り騒ぎにしたかったと言うだけあって、そこらかしこで屋台が出ている。
 近隣の町からも人や物が集まってきて、街道はそこら中ごった返している。

 「それでは今回の出場者を紹介致します!
  赤コーナー、サイ=コーデルフィア&ジョン=ウォーカー」

 又もぉおおおおおおと歓声が上がる。

 「続きまして青コーナー、戯言屋&スピーカー」

 三度、歓声。

 出場者は全てでかあさが言葉巧みに宥めすかして王宮から連れてきた。
 ま、スピーカーは実は反論しようと思えば出来なくも無かったのだが、面白そうだったので逆らわずに付いて来た口だ。

 「それではルールを説明いたします」
 変態司会者、ノリノリでクネクネしゃべる。

 「ルールは簡単。制限時間内に用意してある伝説のケーキのレシピ、
  それに基づいて、より美味しいケーキを作ったほうが勝ちでぇす!
  審査はフィーブル王、そして屋台でお買物をすると、くじ引き券がもらえます。
  あたり引いた50名サマに審査して頂き、美味しかった方に投票して頂く方式です!
  そう、まさに皆さん一人一人に審査できる可能性があるのでぇす!」

 そう、ただお祭り騒ぎにするのも良いが、屋台が盛り上がるほうが楽しいし審査に国民が加わったほうが楽しい。そこで考案されたのがこの方式である。

 「それではそろそろ参りましょう。フィーブル王、開始の合図をお願いします」
 フィーブル王が合図のための競技用ピストルを高々とあげる。

 ぱぁーん!
 今、フィーブル国挙げてのお祭りが始まった。

 合図と共に両者動き出す。

 サイ&ジョンチーム、まずはレシピを熟読するジョンと材料を集めるサイに分かれた。指揮担当はジョンで元武官のサイは材料集めや必要な器材を集めに走る。

 的確にレシピ通りに材料を集めるサイ。そしてジョンも大したものだった。
 素早く材料を集めてくるサイ、その決して長いとはいえない時間の間にしっかりと手順を考えあげていたのだ。

 「おぉっと!ご覧下さい!サイ&ジョンチーム、素早い素早い!!
  あっという間に 材料を集めてあっという間に作業に取り掛かる!」

 片方がハンドミキサーでかき混ぜている間にもう片方は次の準備。
 次にとりかかると、その間に前の片付けと次の準備。
 しっかりとした連携が組まれている。

 一方、戯言屋&スピーカーチームはというと・・・

 「さぁてもう一方の戯言屋&スピーカーチームはと言いますと・・・
  おや、話し合いですか!?動きが無いですね〜」

 そう。なぜか二人は話し合いをしていた。
 作戦会議から入ったのだ。しかし、サイ &ジョンチームを見れば判るとおり、指揮は一人いれば良い。そこでもめる程、二人は馬鹿ではない。
 というかスピーカーに至ってはでかあさとタメを張るぐらいの腹の黒さで知られている。

 そのまま五分ほどゴニョゴニョと話を続けていたが、そのうち二人も動き出した。
 が、その動きは的確とは言えなかった。一度通った所を再度通って食材を集めなおしたり、何度か材料を集めるサイとぶつかりそうにもなっていた。

 「うぅ〜ん、全体的に、今ひとつ行動に普段のキレがないですね〜。
  最初の会議で 意見の相違でもあったんでしょうか!?」

 でかあさに気付かれぬよう目配せしあう二人。

 「さて、そろそろくじ引きの人たちも揃ってきた頃ですね。どうぞ、皆さん、こちらへ〜」
 壇上近くの指定された場所にくじ引きで選ばれた50人が集まる。
 その中に国民登録を済ませる前の赤松遠心が居たりするのもご愛嬌である。

 「ところで藩王、どちらが有利とみますか?やはり、サイ&ジョンチームですかね?」
 「う〜ん、確かにぱっと見、サイ&ジョンチームは有利だけど、でも対戦相手が戯言屋&スピーカーだからね。
 裏に何か考えがあっての行動かもしれないから何ともいえないね〜。」
  中々鋭いお言葉。当たりである。

 さて、そうこうしているうちにサイ&ジョンチームのケーキの土台が出来上がる頃となった。ジョンがキッチンミトンで手を包み、オーブンを開ける。

 そこをスピーカーが止めた。

 扉を開けようとする正にその瞬間を。
 会場が凍る。

 「ちょっ、何してるんですかスピーカーさん。妨害行為は許可してませんよ」
  否、凍った会場を一人行く男が。

 「動かないでもらいましょうか。でかあささん」
  戯言屋が後ろからでかあさに銃が当てた。

 「あのオーブンを開けたら、ドッカーンですよね?」
 「はい?」
 「またまたー。とぼけるなくてもいいですよ? あのレシピでオーブンに生地を放り込んだら爆発する、そういう仕掛けなんですよね。
  まあ、サイさんがちょっとだけ火傷する程度か、しっかり避けることも予想していたようですが」

 会場はざわめきかえる。

 「えー、皆さん、聞いて下さいー。このでかあささんはですね、
  ちょっとこのケーキ作り大会を盛り上げるために、爆発を仕込んだらしいんですよ。」

 フィーブル王、大当たりである。
 スピーカーは気付いたのだ。でかあささんにケーキを食べるためにここまでする必要はない。
 適当に買ってすませば良いはずだ。
 そして、でかあさの阿呆がただ安全なお祭りをして満足するわけない、と。

 そこで二人で祭りの事前警戒したのだが、これが完璧に何も出てこない。
 そこで当日本番まで極秘となっていたレシピが怪しいという事になったのである。

 「それでよくよくレシピを読み込んでみたら、爆発するようになってるんです。これ」

 スピーカーが後をついで説明する。
 二人の行動にキレが無かったのも策の一部だったと。
 あれはサイ&ジョンチームにも同じレシピで同じ物を作らされているのかの確認だったのだ。
 同じレシピならば止めなければ爆発する。しかも、でかあさの目をかいくぐらなければならない。そしてレシピが同じであった事を確認した二人は、爆発を止めるために動き出した。

 そう云う訳だった。

=***=


 その後、無事伝説のケーキ作り大会は終了する。
 予め事の次第に気付いていた二人は、マトモな材料でマトモなケーキを大量に作り上げそれを祭に来ている人々に振舞ったのであった。さすが、である。

 ちなみに馬鹿は絶賛吊るされ中。
 悪ガキ共に落書きとかされている。

 「うん、戯言屋とスピーカーのケーキ、すっごく美味しい。」
  フィーブル王もご満悦である。

 「でもサイとジョンは残念だったね。また今度、二人のケーキ食べさせてね。」

 二人はケーキを作り直す時間も無く、タイムアウト。涙のリタイアとなった。
 しかしまぁそれが良い方向へとも繋がる。戯言屋&スピーカー達のケーキは絶品だった。
 ならばサイ&ジョンのケーキも食べてみたいのが人情。

 国民の間ではサイ&ジョンのケーキ食べれなかった事を残念がって、この後この伝説のケーキ作り大会は第二回、第三回が開かれる事となるのだった。

=***=


 会場近くの雑木林。
 アホが吊るされている。

 人陰が近づく。

 「ん、スピーカーさんご苦労様。」
 「いえいえでかあささんこそ。悪役一手に買われて。戯言屋さんがお礼いってましたよ。」
 「いやぁ、みんなの協力のお陰で、今後もケーキ大会が続きそうで何よりだよ。
  一回で終らせるにはもったいないし、何か定例のイベントが欲しい所だったからね」

 「いやぁ皆さん演技派でしたね。フィーブル様も」
 「ホント、あそこまで自然にやってくれるとはね。末恐ろしいよ。さてそろそろ片付けかい?」
 「ええ。戯言屋さんがこっそり手伝ってくれって。」
 「了解だよ。じゃあ行こうか」

 雑木林を離れる二人。
 祭りは大成功だった。

  fin

(文:でかあさ)




◆ステージ1・No2イベント結果
≪チーム1≫
 ○参加冒険: 2:伝説のケーキ作り
 サイ=コーデルフィア:3000:西国人+吏族+猫士
 ジョン=ウォーカー:0:西国人+吏族+猫士

 ○冒険結果: 成功 :得たお宝: C 11娯楽2万t :ユニークな結果:なし
 コメント:抱腹絶倒の騒ぎになりました。

≪チーム2≫
 ○参加冒険: 2:伝説のケーキ作り
 ○戯言屋:4500:西国人+吏族+猫士
 ○スピーカー:6600:西国人+吏族+猫士

 ○冒険結果: 成功 :得たお宝: C 13食料4万t :ユニークな結果:なし
 コメント:こちらはわずかの差でまだ食えるものが出来ました。

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