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zoom RSS 食料増産記(VS海のヌシ)

<<   作成日時 : 2007/02/06 20:39   >>

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戦いのときが刻一刻と近づいている。
その準備のため藩国内は上へ下への大騒ぎである。
深刻な問題として食料問題があった。いざ戦争が始まれば毎日湯水のごとく消費されるであろう食料、増産計画が宣言されるのは無理なからぬ話しだった。

「だからって、1日で集めろって言われてもなー。」

つい先日フィーブル藩国の国民になったぽるぼーらはそうつぶやいた。
彼は今船の上にいる。
フィーブル藩国はもともと食料自給率の低い国である。
他国からの輸入に頼っているのが現状である。
それでも海に面する国なので、海産物に関しては比較的恵まれていた。
しかし戦争が始まれば危なくて漁にいけない。
だから今のうちに当面の海産物を確保しておこうという話になった。
普段から魚を捕っている漁師さんはもちろんのこと、ぽるぼーらのように特に仕事が決まっていない人たちも各々漁に出かけた。

「お魚にゃー、お魚いっぱいとるにゃー」
「にゃー!」

同じ船に乗ってる猫士たちが楽しそうに叫んでる。

「お刺身にして食べるにゃー!」
「あのー、皆さん今回は戦争時に必要とされる食料集めが任務なんで、お刺身はちょっとー」

おもわず声をかける。

「わかってるにゃー、ほんの冗談だにゃー。」
「保存がきくように工場で缶詰に加工するはずだよにゃー?」
「おいらたちだってこの国と藩王様を愛してるんだにゃー。少しでも役にたちたいんだにゃー」

ぽるぼーらはそれを聞いて恥ずかしくなった。この国は小さいながらも国民が団結して様々な困難を乗り越えてきた国にだと聞いていたのに、それを本当の意味で理解していなっかたのだ。
(皆この国を守ろうと必死なんだ、僕も頑張ろう。)
ぽるぼーらは心の中で誓った。

「お刺身がだめなら猫缶にしてたべるにゃー!」
「猫缶食べたいにゃー!」

「…………」

少しばかり不安になった。


それから3時間後

「大漁にゃー、絶好調にゃー!」

その後漁場に到着し、各自釣りを始めたのだが、
全体的に見れば漁は順調だった。ぽるぼーらや猫士の乗る船でもたくさんの魚が捕れていた。
……しかし

「それにしてもぽるぼーらの竿には何も引っかからないにゃー」
「ぎくっ!」
「おいら達はこんなに釣れたのににゃー?」

そうなのだ、他のみんなはどんどん魚を釣っていくのに、彼だけは一匹も釣れていなかった。

「う、うるさい!今にすごい大物を釣ってみせるわい!」
「ほんとかにゃー?」  「怪しいにゃー?」

まだまだ時間はあるがこのままでは収穫無しだ。
それだけはまずい、自分だけ釣れないのが悔しいのもあるが、それより何よりこの国のために何もできないというのが悔しい。

(頼む、餌に食いつけ!)
そう念じた瞬間、手がものすごい勢いでひっぱられた。

「うわっ!」

かろうじて船に踏みとどまったぽるぼーらは、なんとか体勢を整えて海を見た。
すると見たことの無い、とても大きな魚が海面にその姿をさらした。

「なんだ、あの魚は?見たこと無いぞ!」
「おいらしってるにゃ!あの魚はこのあたりの海に住むヌシにゃ!」

その魚は僕らの声に答えるかのように一度大きく跳ね上がった。その姿は確かにヌシと呼ばれるにふさわしいものだった。
けれど見とれてばっかりはいらない。僕らは国のために食料が必要なんだ!

「ヌシだかなんだか知らないが、釣ってやるぞ!」
「がんばるにゃー、ぽるぼーら!」

そして戦いは始まった。

釣りはただ力ずくでやればいいような、単純なものじゃない。
無理に手繰り寄せようとするとすぐに糸が切れてしまう。
大物を釣るためにはじっと我慢し、一瞬の隙を突いて糸を巻く忍耐力と集中力が必要とされる。
ぽるぼーらは小さい頃、少しばかりゲームセンターの釣りゲームにはまっていた。
一度カジキマグロを釣って自分の名前が上位に昇ったこともある。
そのときの自分の経験をもとにヌシとのバトルを開始した。
(経験なんていってもゲームじゃんという突っ込みは無しの方向で、そもそもアイドレスだってゲームだし【汗】)



戦いは長時間に及んだ。ヌシは予想以上に頭が良かった。やみくもに暴れはせず、むしろこちらが疲れるのを待っているようだった。ぽるぼーらは焦り始めた。
(このままではいずれ力尽きる。何か方向はないのか?こんなことなら体を最新のサイボーグにしとけばよかった。)
そんなことをぽややんと考えていたその時、 一瞬の隙を逆にヌシに突かれた。

「あっ!!!」

気付いた時にはもう手遅れだった。糸は無残にもちぎれ、釣竿から先程までの圧倒的な重みが失われていた。



「にゃー、惜しかったにゃー。」
「でかかったにゃー、あんなの初めてみたにゃー」

「…………」

他のみんながわいわい騒いでいたが、僕は黙々と釣りを続けていた。
ヌシに逃げられた後はさっきとうって変わって、ドンドン魚がかかってきた。

他のみんなが捕った分を含めれば、予定の量には達したので帰ろうという話しになっていたが、ぽるぼーらは最後まで粘っていた。

「おーい、タイムアップだにゃー」
「……わかりました」

ぽるぼーらはしぶしぶ納得し、最後にもう一度海を見て叫んだ。

「もし今回の戦いで無事生き残ったら、また勝負しようなー!」

ぽるぼーらは今度の戦争でフィーブル藩国の民だけじゃなく、この豊かな海を守るためにも戦おうと決意した。



【報告】
 ぽるぼーらは漁業で得た魚を港の加工工場へと輸送、3万トンの海産物の加工品の増産に成功しました。
 これより国庫へ納めます。

 (文:ぽるぼーら)

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