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私、某藩国でバトルメードをやってるロザリア・ティアン。みんなはロザリーって呼ぶわ。 お仕えするご主人様に苦労させられる、どこにでもいるただのバトルメードだった筈なんだけど………。まぁ、それはこれから話すわ。 それじゃあ、「魔法メード プリティロザリー」始まるわよっ。 第一話「始まりはいつも突然」 「これが要望書です、サインを」 そっと手の中の書類を、執務室の机の上に置く。これで刻生さまの机は、積み上げた書類で埋め尽くされてしまった。見る人が見れば、多忙な人と思うのだろうけど実際は違う。ただ、サボっていた仕事が溜まってこの有様というだけ。 「なぁ、ロザリー。そろそろ休憩にしない?」 「まだ30分も経っていません。ダメです」 「むぅ」 情けない顔でこちらを見る刻生さまに対し、腰に左手を当て右人差し指を立て注意する。 先ほどから休憩ばかり。飽きっぽいところはまるで子供みたい。歳は刻生さまの方が上なのに、これでは私の方がお姉さんのようだ。 「刻生さま、もう少しがんばりましょうね。書類仕事も国を支える大事なお仕事ですわ」 そう、京香の声が後ろより飛ぶ。その穏やかな喋り方にはお姉さん成分がたっぷり含まれている所為か、「うぅ」と言いつつも刻生さまは諦めて作業をし始めた。それを見て、書類整理に戻る京香。 京香と私って歳は同じなのに、なんだろうこの差は。 そりゃ、帝國養女機関(俗称:バトルメード養成所)主席卒業の京香と落ちこぼれの私を比べること自体、間違っているかもしれない。落ち着いてて穏やかで、知的で。東国人の血が色濃く出た黒髪ときめの細かい肌は、道行く人全員が男女問わず振り返るほど。 京香は私のブロンドを「お日様みたい」と褒めてくれるけど、ウェーブが掛かっているこの髪は手入れが大変で好きじゃないし、顔もキツイってよく言われる。 勝てるのは…胸の大きさと身長ぐらいかしら。全部、先天的なもの。あう………。バトルメードとしてだけじゃなく、女性としても負けてるわ、私。 「ロザリー、ロザリーくん?」 「ううん、私負けないわ」 「………」 「為せば為る。頑張れ、私!」 「………よし」 「刻生さまっ」 京香の声に物思いから我に返ると、目前には空の机と「市中見回りに行って来ま〜す」との書置きがあった。 ………また逃げられた。 「刻生さまにも困ったものねぇ。毎日のように逃げ出して」 言葉だけ取り出せば困っているように思えるけど、その声音はいたずらっ子に対する呆れ。京香はいつも、許してしまう。 そりゃあ、刻生さまがやらなくても済む書類も沢山含まれているし、市中見回りと言う名のただの御散歩が、藩国民からの要望や本音を聞きだす貴重なものというのも判る。 でも、仕事は仕事。その立場に相応しいだけの仕事量はこなしてもらわなきゃ、示しがつかない。 「私、とっ捕まえてくる!」 そう言って京香の「もう見飽きた」という顔を尻目に、私は駆け出した。 * 「こらこら、廊下を走るではない」 政庁を突っ走る私を制止したのは、吏族副官長のトライニルさま。お髭の素敵なご老人で、3年前に吏族官長を引退したのだけれども、先の根源種族による攻撃で現場復帰なされた我が藩国の長老とも言うべき方。私が頭の上がらない数少ない方の一人。 「まぁ、お転婆なのは構わんが、帝國の娘たる自覚を忘れてはいかん」 「はい、申し訳ありません」 「また、坊主の所為だろうことは判るが…」 トライニルさまは説教が長いのよね。このままじゃ、逃げられちゃう。ああ、もうっ。 ん? 水差し鳥のように頭を下げている途中で、トライニルさまの手の中の輝きに気付く。薄緑の袱紗の上で、歌を歌うように輝く2つの綺麗な宝石。見たことのない種類で、楕円状の青い輝き。その色は夏のどこまでも抜けるような空の色。それを楕円の片方の頂点で、銀色のネックレスに接着してある。 気付くと私はその輝きに魅せられ、放心していた。 「綺麗じゃろう?」 「はい」 思わず頷く。いつまでも見ていたい、と思わせるその宝石を、トライニルさまはよく見えるように、そっと目前に差し出してくださった。 「最近、地質学者より届けられたものでな。どうやら、わしら以前にこの地に住んでいた者たちの手による装飾品らしい」 「では、とても貴重なものなのですね」 「いや、実はこのふたつだけでなく、大量に似たような代物が発掘されてな。ロザリーのお気に召すようなら、プレゼントしようかの」 勿論、私は二つ返事で受け取る。私だって女の子。綺麗な宝石に憧れ、着飾りたい。 「うむ、ではな。坊主への仕置きはほどほどにしておけ」 「は、はい」 可々と大笑しながら去っていくトライニルさま。 さて、急がないと。トライニルさまにはああ言われたけれども、ダメなご主人様の矯正もバトルメードの大事なお仕事よね。 気合を入れ直し、再度刻生さまの追跡に私は戻った。 * しかし、今日はうまく行かずどこを捜しても、見当たらない。市場の親父さんたちに訊いても、今日はまだ来ていないと言う。もしかして、すれ違っちゃたのかしら。 捜索場所の見直しを始めようとしたその矢先だった。政庁の方角に黒い光と共に轟音が巻き起こった。咄嗟に近くに居た子供を庇い、地に伏せる。 起き上がると目前には何の変化もない。爆風も無かったので、爆発ではなかったのだろう。では、音と光のみ。スタングレネードの暴発かしら? でも、政庁にはそんなものは保管していないし、何よりあれはスタングレネードの一個や二個で起こせるものではないし、黒い光だったのが妙に気になる。 私はすぐさま身を翻し、政庁へと走り出した。すると徐々に地が震え出し、私とは反対に政庁から遠ざかろうとする人たちが増え始めた。何かが起こっている。 私はその何かに備え、○○を取り出した。 <続く> 次回予告: ロザリー「亡命して、何やってるんですか、あなたはっ」 刻生「いや、ほら、ここに『この作品はフィクションです。登場する人物、舞台は(以下略)』って」 ロザリー「問答無用よっ」 (ハリセンを振る音と、悲鳴が遠ざかっていく) 京香「あらあら、久し振りだからって張り切っちゃって。さて、この作品は読者の投票によって話しに影響が出ます。今回、最後の○○に入るものを以下より選び、コメント欄に投稿してください。投票の多かった物を採用します。皆さんの一票が著者を苦しめます。是非とも、ダメなご主人様の矯正にご協力下さい」 A.キャリコM950(短機関銃) B.メガホン(野球とか応援する時に使う、三角推に近い形状のもの) C.貰った宝石 京香「では、またお会いしましょう」 ロザリー「次回は、タイトル通り可憐に活躍するんだからっ」(遠くの方から) |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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テンプレート |
原作者? 2007/05/03 01:52 |
選択:A |
ジョン=ウォーカー 2007/05/03 02:49 |
選択:B |
ハイネケン@になし藩国 2007/05/03 12:28 |
選択:B |
鍋衣千世@鍋の国 2007/05/04 03:04 |
選択:C |
おおとり 2007/05/04 23:30 |
投票に感謝致します。 |
腹をくくった原作者 2007/05/04 23:57 |
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