フィーブル藩国 国立図書館

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<<   作成日時 : 2007/05/16 03:51   >>

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 それはとても悲しい夜のでき事だった。
 誤解から生じた擦れ違いであったか、はたまた必然による衝突が早まっただけだったかは解らない。
 ただ、理由はどうあれ、敵も味方も傷つき、ニューワールドから、広島という地名が消滅したのだ。わんわん帝國のを犯したもそう簡単に消せるものではないだろう。

 とても悲しい夜だった。

 ここは秘密工蔽―フィーブル藩国の沖合いに浮かぶ偽装された人工島。正式名称はフィーブルアイランドという。その存在を知るものは少なく、国内でも限られたごく一部の者だけである。
 誰かの笑顔の為に。ただ、その思いを遂げんが為に建設された。フィーブル藩国の民は戦闘の何たるかも知らない者ばかりだったが、それでも、それだからこそ知っていたのだ。それより大切な何かがあると

 「正義最後の砦」――正門には猫語でこう記されていた。



 施設の最下層…第7格納庫。
 深夜、光届かぬ地の底。本来I=D30機が余裕で収納できるスペースに無骨なやたらとでかい鉄の塊が鎮座していた。それは驚くべき大きさのI=Dの胸部であった。何もかもおおざっぱなパーツ分割。ブ厚い装甲。全容が見えずとも、それが絶望的に強いことを本能で分からせる威圧感。名は「撃雷号」全自動消防消火災害救助システム…その思いを継ぐべく建造された大型I=D。
 だがしかし、この撃雷号は、量産を前提として設計された機体ではあったが、小藩国フィーブルでは1機生産するだけでも限界であり、まだ1機目すら完成していなかったのである。
 ある技士はそれを聞いて「まるであいつが帰って来たみたいじゃないか、ずいぶんと成長したみたいだがな」笑いながらそう言った。その無機の瞳に宿るはネット脱出の際に失われた蒼き騎士と確かに同じであった。


 その胸の奥…あるはずの無いが灯っていた。完成の目途がつくまで、主電源は凍結されているはずなのに。

 >アップデートプログラムを確認
 >自動更新開始…

 画面が無いはずの空間からのプログラムダウンロードを告げる。

  =10%

  ==20%

  ====40%

  =======70%

  ==========100%

 >アップデートプログラムダウンロード完了
 >システムを再起動しています…
 >update complete.
 >...
 >This Omnipotent Vicarious Enlist a Recruit Silent System.

 頭文字が、整列を始める。


―OVERS-System ver1.2b―



OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS
OVERS・OVERS・OVERS・OVERS

我の名はOVERS-SYSTEM。
7つの世界で唯一希望を与えられたプログラム。

-戦術目標確認-
-命令序列第一位。弱者乃保護-
-   同  第二位。正義乃貫徹-


−我は天に希望を、地に安寧を、世界に笑顔を呼ぶために−
−右手に勇気を、左手に勝利を、翼に愛を、胸に友情を封ぜられし者−



 撃雷号瞳が輝いた

 それはとても悲しい夜の事だった。
 

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大型I=D/撃雷号
(イラスト:フィーブル/クリックすると拡大画像表示) ...続きを見る
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2010/02/19 19:05

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