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zoom RSS 12月のマイウェイ

<<   作成日時 : 2007/12/24 23:53   >>

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 ここはフィーブルの商店街。その中央を貫く道路の歩道部分を歩きつつ、刻生・F・悠也は悩んでいた。

 最愛の人へのプレゼントは届かない。そう、知らされている。

 現状を思い出し、胸にむかつきを覚える。彼女を見た瞬間こそは、衝撃が大きすぎて次の手を考えることで正気を保っていた。

 しかし、何時までもそれがもつ訳も無く、毎日の如く不意にそれは悠也の精神を食い荒らそうとしていた。吐き気を覚えるが、壁に身を寄せることで耐える。

 ・・・なんだかなぁ。こんなに弱かったっけ、俺。

 最近、自分の力の無さを見せつけられるような事ばかりで凹みつつある。

 ・・・いかんいかん。落ち込んで得るものなど無い。

 両手で頬を張り、 気合を入れる。コーダは駄目だったが、もう一人プレゼントを贈る相手は居るのだ。

 ブータニアス・ヌマ・ブフリコラ。猫岳の王にして、にゃんにゃん共和国の誇るアルゴーナウタイ。今は遠き故郷のわんわん帝國でも、敵ながら天晴れと評されていた偉猫。

 それが自分の居るフィーブル藩国に逗留し、様々な教えを請うことになるとは誰が想像しただろうか。

 帝國の頭の固い連中からすれば、犬が猫に頭を垂れて教えを請うなど持っての他だと、怒り狂うだろう。

 その辺りは拘りはないので、ブータ先生に教えを請うことには躊躇はなかったが、不思議な感じはする。

 ・・・なんというか、妙な人生歩んでいるよなぁ。まぁ、飽きなくていいからいいけど。

 変化に富んだ生き方。そして、思い知らされる自分の至らなさ。もっと、強くなりたい。そう、願う。

 そんな道をさまよう自分にブータ先生は、語ってくれた。強く弱いある少女の物語。そこに確かに己に通じるものがあった。

  だから、今は感謝を込めて。自分の行く道を照らしてくれたある一匹の猫に敬意を込めて送ろう。

 気持ちと、ささやかなプレゼントを。

 悠也は大きく一歩を踏み出す。自分に勢いをつけるように。もっと速く、もっと強くなるように願いと意志とその二つを込めて。

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